第28回 依存症

060922

先日、パソコンが壊れました。

たちの悪いことに全く動かないならまだしも、インターネットの調子が悪くメールが見れないという何ともストレスのたまるトラブルです。

メールが見れないので、最も優先すべき情報が手に入らず、動きようがない。
オフィスで親切に修復に手を貸してくれた方の時間をも奪ってしまった。

本当に気分が悪い。
衝動的にパソコンを手にとってブン投げたくなりました。

書類などのたぐいも全てパソコンに入っている為、見てもらっている間に仕方なく紙に手書きでこの原稿を書き始め、そこでふと気が付いたのです。

「いつからこういう仕事をしてないだろうか?」

5年前?いや、10年前か?

よくは分からないけど、思い出してみると仕事は違えど、今のように机があれば全てPCの前でするというよりは、手で何か書いたり、人と話したりすることがもっと多かったような気がします。

いうなれば、処理や作業をパソコンで行い、ダイジなところは手で、みたいな。

それが今となっては、全てをパソコンで行い、全てをパソコンで調べ、のスタイルがいつの間にか私の中に予想以上に入り込んでいることを今回気が付いたのです。

なんだか机の前にパソコンがあることでやることが見つかる、のような感覚も。

今、ビジネスのみならず全ての生活シーンにおいて、ウェブを中心とする「ネットワーク」が縦横無尽に張り巡らされていて、それはそれで便利で快適だけど、その繋がりなしに人間は何もできなくなってきてしまっているのではないかな?
自分の能力も落ちているんじゃないか?

自分の例なので、自分を基準に考えてはいけないと思いつつも、
「繋がらないと何もできない、何をしていいか分からない」とか、「うまくいかなければ全てをリセットすればいい」という短絡的で他人に依存したスタイルができてしまっているのではないか、とちょっと考えてしまいました。

今、本当にたくさんの企業が、ウェブというツールを使って、その便利さに偏りすぎた生活の中に、人間という生き物が本来持っている「リアルな暖かさ、ライブな実感」を再度取り戻そうと試行錯誤しています。
だからこそ「ファンサイト」という概念がいろいろな企業の方からオファーを頂ける理由なのだと思うのです。

まだまだウェブの可能性は無限にあることを感じつつ、自分のパソコン依存症を治療する為に時には手書きで字を書くこともいいかもしれない。
なぜなら我々は、その「リアルな暖かさ、ライブな実感」をウェブというツールを使って最大限に表現する、そんなお手伝いを最も得意とする集団だからです。

医者が病気にかかってはカッコつかないですからね。
何事も予防第一ですよね、皆さん?

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